2017 CJ DHI 箱館山 レースレポート

「2017 JCF Coupe du Japon MTB 滋賀・高島・DHI第1戦 」

MTBダウンヒルの2017年シーズンが開幕します。
会場は例年通り、滋賀県高島市にある箱館山スキー場。
4月の終わりから2週間ほどしかオープンしないので、なかなか走り込みが出来ず成績を残せないレースです。
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昨年は可能な限り走り込むため、ゴールデンウィークを使って、東京と箱館山スキー場を3往復しました。
おかげで苦手なポイントに気付けたり、それなりにコースを攻略できたので過去毎年予選50位くらいだったのを、予選通過まであと4秒、37位まで上げることができました。

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今シーズンは、一旦箱館山を走った後は、ホームコースである富士見パノラマを走り込み、今の状態を把握してから箱館山のレースウィークに入ることにしました。グリーンシーズンに入ったばかりで、スピード感を取り戻していないのを少しでも回復しておきたいと考えたのです。

5月5日(金曜日)

前日、富士見パノラマを走ってから移動したので、4時間ほどのドライブで到着。
公式練習は明日からなので、今日はレースコースはクローズで迂回ルートのみ走れます。

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いくつか確認したいことがあるので、今日はそのテストを行いました。

5月6日(土曜日)

今日から正式に2017シーズンが始まります。

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昨シーズンの成績が思ったよりも良かったので、エリートクラスに残留し、しかも今年のゼッケンはなんと34番。
DH人生で一番小さなナンバーを背負います。

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予想以上に渋滞するコースに戸惑いながらも、練習走行を開始。通しての練習はエリートクラスのみが走れる時間帯に行うしかありません。

女子最恐トレーナーみっちゃんと切磋琢磨して、昨シーズンの後半に、ようやく手に入れることができたライディングフォームが、箱館山のコースでも通用するのか、一つの重要なテストです。みっちゃんの考察は、このフォームを維持できれば、マスターズ世界選手権の斜度のキツイコースにも対応できるはずなのです。

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テストは良好。ただし次の課題はそのフォームを維持したまま、箱館山のコースを走り切れないこと。トレーニングはまだまだ続くのです。

BodyArchitectのトレーニングを一緒に行っているみんなで、情報を共有しながら、ラインを工夫し攻略します。

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今日の最後は、予選と同じ形式でタイム計測を行うタイムドセッション。
なんとか、40秒台に入れたいと思ったのですが、

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3分52秒476

後、少し足りませんでした。

5月7日(日曜日)

いよいよ、本番の日。昨晩の睡眠もセキソーボディさんが、わがままに応えて作ってくださったトムさん(TOM200)のおかげで、スッキリと目覚めました。
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風が強いので、オーニングは出さないまま、ピットの準備をします。

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練習時間が始まり、ペースを上げて行きます。昨晩ヘルメットに装着したカメラの映像を見ながら、気になったポイントを重点的にチェック。

最終的に走るラインを決めて行きます。

チームMARSH BodyArchitectの3人は、今回全員クラスが違います。
マスターズクラスのモッチー。
エリート残留出来ず、アドバンスクラスからエリート昇格を狙う伊藤さん。
そして、エリートに残留できた館兄。

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レースの時間帯が違うので、みっちゃんは大忙しです。

それでも、お互いにラインの情報を交換して、それぞれの準備を進めます。

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館兄の予選は、12時46分30秒にスタート。

少し早めにゴンドラに乗って、山頂に上がり、落ち着いてスタート地点まで下ります。実は、箱館山のコースはスタート地点までも、なかなかハードで、パンクする選手が居たりするので、要注意なのです。

何度走っても、やっぱりレースのスタート地点は緊張します。スタッフに招集されてスタートの列に並びます。30秒ごとに選手が予選に挑んで行きます。

館兄の前の選手がスタートゲートに入ります。そのタイミングでゴーグルを装着。ちょっと揺すって落ち着かせます。

前の選手がスタート。

意識的にバイクを押してゲートに入ります。バイクの位置をしっかり決めてスタートゲートに安定させてから、乗車。両足のクリートと言われる金具をペダルに嵌め込み、固定します。

15秒前。

ハンドルバーの左端をスタートゲートに預け、バランスを取ります。

10秒前のブザーを聞いてから、スタンディングポジションを取り、バイクの上の位置を確認。

5秒前のブザーと同時にモーションを開始。左脚に荷重しながら、右膝を引き上げてスタートゲートを飛び出します。

数回転で、すぐに一速シフトアップ。右ターンに飛び込みます。路面が乾いているので、スピードが乗り、予定のラインを左に外してしまって次の上り返しの左ターンに、ブレーキを引きずりながら進入。

予定より多めのペダリングで、フラットな尾根区間を走ります。漕がなければ、タイムが出無いし、漕ぎ過ぎれば体力を奪われる、40秒間の最初の関門です。

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少し抑え過ぎたか?

そんな感覚で、尾根区間を走り抜け、尾根から麓まで一気に落ちて行く区間に。

バイクがどんどん加速するので、コーナーに突っ込み過ぎてリズム良く走れない区間なのですが、昨年くらいからようやくコントロール出来るようになってきて、何とかこなします。

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少しずつオーバースピードで飛び出しそうになるのを堪えながら、最後のシングルトラックに飛び込みます。

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タイトなターンが続くので、なるべく大きくバイクを振りながら、進んでいきます。

「落ち着け、落ち着け」

根っこが多いので、未だ練習中の縦方向の動き、加重抜重が繰り返され、体力を削られます。

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シングルトラックを抜けると、ゴールに向かう林道の直線。路面のうねりに跳ねあげられるので、細切れにペダリングを繰り返しながら、バイクを加速させます。

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ゴール前の最後のバンクから、ジャンプするように飛び出して、ゴール前のペダリング。

20170507CJ箱館山DHI-ゴール

3分51秒948

この時点で21位。後ろに沢山速い選手がいるので、40秒台でないと予選通過は難しいだろうなぁ、と思っていたら、やはりどんどんタイムを更新されて、最終的に33位で予選通過はなりませんでした。

それでも、昨年37位だったことを考えると、少しずつ箱館山のコースを攻略出来ているので、来年は、今回の課題を克服して、決勝に駒を進めたいと思います。

いつもお世話になっているみなさん、応援してくださるみなさん、一緒に練習してくださるみなさん、そして公私ともに支えてくれるみっちゃん、有難うございます。

協力(敬称略)
MARSH 有限会社マーシュ:自転車に関する全てのサポート
takebow-tune Bikeworks:サスペンションサポート
Yuris:フレーム及び部品サポート
重力技研 /gravitylab:技術サポート
drop8:ウエアサポート

BodyArchitect【ボディーアーキテクト】:フィジカルサポート



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ABOUTこの記事をかいた人

館兄 (たちあに)

自転車乗り。  MTBダウンヒル&エンデューロアスリート。 MTBダウンヒル世界選手権60歳クラスで世界一になることを目標に、日々を過ごす。その後、80歳までチャレンジすることを企んでいる。 2014年エンデューロワールドシリーズ40+クラス:総合13位。 2014年MTB全日本選手権ダウンヒル40代クラス全日本チャンピオン。 日本人唯一のSPINNING® マスターインストラクター。 鼻緒のトレーナーとして知られる。 焚き火評論家