7月22日土曜日
全日本選手権の当日です。先週の秋田田沢湖と違って、朝から快晴です。ただ、天気予報は夕方の雨の可能性を示していて、ちょっと気になります。
今日の練習走行はクラス分けがされているので、アドバンスクラスの伊藤さんは、朝から練習に行きます。今回でエリートクラスへの特別昇格を決めて欲しいですね。
by Ebiのmtb写真館 さん
館兄も落ち着いて準備をしてから、ゴンドラに乗ります。昨日の夜、みっちゃんと決めた今日のテーマを、ゴンドラの中で復習します。
昨日のタイムドセッションでもやってみたのですが、館兄にはプラスが多いと感じたので、もう少し発展させてやってみるのです。
by 箕輪 慎一 さん
乾燥しているので、路面が柔らかい箇所は少しずつ掘れて荒れ始めていますが、今のところ想定内。落ち着いて対処できるはずです。
by Sumpu Photo さん
昨夜、匠君にアドバイスしてもらった、細かなラインも、上手く使えそうです。
練習走行最後になるゴンドラに乗ろうとしたら、この良い天気ですから、ハイカーさんの長い列。ゴンドラのスタッフさんにお願いして、早めに乗せてもらって助かりました。
by Sumpu Photo さん
無事、3本目をスタート。リズムを確認していい感覚で終えました。
館兄の予選スタートタイムは12時53分。2時間無いくらいですが、一旦装備を全部解きます。
昨日の夜、みっちゃんと決めた通りのスケジュールで時間を過ごします。ローラー台を使って軽く脚を回し、ウォーミングアップを行いました。
改めて、装備を装着して行きます。青いマーシュBodyArchitectジャージに袖を通すと、忘れ物がないかみっちゃんに確認してもらい、ゴンドラステーションに向かいます。
富士見パノラマはゴンドラの山頂駅からレースのスタート地点まで距離があり、走って向かう必要があるのです。
Aコースを、ゆっくりとリズムを取りながら下ります。別に飛ばしていた訳では無いのですが、高速セクションのバンクに切り返した時に、後輪が滑り始めそのままスリップダウン。ちょっとびっくりしてしまいました。
なんとも無いので、そのまま下ってスタート地点に到着。あとはスタートタイムを待ちます。
なんだか、今回はちょっとふわっとしてて不思議な感じです。集中できない訳でも無いし、かと言って気負っている訳でもありません。全然説明出来てないんですけど、「よくわからない感じ」なのです。
順番が来て、スタートゲートに入ります。カウントダウン、そしてスタート。
最初のセクションを練習通りのリズムで通過。常設コースの高速区間を加速します。最近は飛ぶ練習をしていたテーブルトップを、飛ばずに通過。次のコブもいなしながら、ブレーキング。
by Sumpu Photo さん
春の大会で転倒した、普段は走れないセクションに進入。今回は入り口が少し変わっているので、真っ直ぐに飛び込みます。
落差が大きいコースの右サイドから飛び出し、常設区間へ。鋭く登り返し、右へ切り返して左へターン。乾いているせいで、前輪が外に逃げます。
by Sumpu Photo さん
いつもなら何度も切り返すコーナーを、頂点を結ぶ様に右へ。ちょっとブレーキを当てて、みんなのラインよりもインへ向かいます。
キャニオンジャンプへ向かう前の左ターン。ココは毎回上手く行きません。
キャニオンジャンプは迂回しますが、まるで飛ぶかの様に加速。カメラマンさん達が構えるのが見えます。でも、迂回。
by Sumpu Photo さん
迂回ラインで路面に跳ね上げられ、前輪だけで走るノーズウィリーになっちゃいました。何とか体重移動で持ち堪えましたが、ペースが早い事に気付きます。
普段走らない浮き砂でふかふかのセクション。根っ子があるのでバイクが暴れます。みっちゃんと練習して来たライティングポジションを維持して、衝撃をいなします。
by Sumpu Photo さん
出口の根っ子も上手く飛び越え、バンクへ。決めていた通りに右足をペダルから外し、バイクを倒しこみます。壁に押し当てられた後輪が、後ろのサスペンションを沈め、それが戻る時にバイクが前に加速します。
やはりペースが早いので、イメージよりも早く次のコーナーが迫り、ペダルにシューズを固定するのがギリギリになって気持ちが焦ります。
「落ち着け!」
声に出して、自分に言い聞かせ、ショートカットして縦に落ちるセクションへ。
by 信州ふぉとふぉと館さん
前後のサスペンションと、脚を柔らかく使って衝撃をいなしながら、右ターンに進入。ココも足を出して曲がります。
数回転ペダリングで加速し、ショートカットのAダッシュへの進入。新設ラインには目もくれず、何時も通りに三段落ちて、左に切り返し。岩も高いところではなく、左サイドから周りこみます。
by Ebiのmtb写真館 さん
入り口をタイトに閉められた登り返しを、ブレーキングで切り返して大きく回り、右の橋を渡ってロックセクションに大回りで進入。全身を柔らかく使ってバイクを前に進めます。
小刻みにタイヤが引っかかる路面を、抜重して加重を繰り返しながら走ります。左にターン。下りながら右に切り返し。もう一つ左、右。アールを大きく取りながら、失速しない様に進めます。
テーブルトップを舐めて、ゲレンデに飛び出すコブをジャンプ。空中でバイクの向きを左に向けながら飛びます。
タイヤが地面を捉える衝撃と共に、ペダリングを開始。ホントはもっと漕ぎたいのですが、体力が足りずに脚が止まります。
by Matts さん
タイヤが路面に引っかかって止まらない様に、縦に身体を使いながらゲレンデを走り、最後の右ターンを曲がると、左に緩やかに切り返しながらペダリング。
ゴールを走り抜けました。
「館兄、タイムは2分31秒097、暫定23位」
MC幸前さんのアナウンスが聞こえます。
31秒!しかも、23位!
館兄の後ろにはもうそんなに速いライダーは居ませんから、コレは予選通過の可能性があります。
ゴールで選手の走りを見届けているみっちゃんに、
「決勝の用意をする」
と、伝えてブースに戻ります。
先ずは装備を全部外し、水分補給をして、ローラー台に固定したバイクを漕いで疲労物質を排出します。
「館兄、決勝残ったよ」
伊藤さんがアドバンスクラス2位で終え、特別昇格を獲得して、みっちゃんとブースに戻って来ました。
伊藤さんは、自分のレースが終わったばかりなのに、決勝に向かう館兄の手伝いを始めました。
「館さん、スタートまで一緒に行くから、必要なもの持って行きますよ」
一緒にゴンドラに乗りました。
「予選に行く時に転けて、プロテクターの部品を落としたので、途中で止まりますね」
「転けたんですか?」
ゴンドラの中が和やかで、とてもリラックスできます。
伊藤さんに見守られながら、決勝がスタート。いつも、予選をフルパワーで走るので、体力を使い果たしていて、リズムがワンテンポ遅れます。
それでもなんとかコントロールして、予選から2秒落としましたが、29位でゴール。
by 信州ふぉとふぉと館さん
田沢湖のどん底をなんとか抜け出せた事に、ホッと胸を撫で下ろしました。
今回、改めて沢山の方々に支えられ、励まされて走っている事に気付きました。
感謝を忘れずに、いつまでも走り続けて応えていきたいと気持ちを新たにしました。
協力(敬称略)
MARSH 有限会社マーシュ:自転車に関する全てのサポート
takebow-tune Bikeworks:サスペンションサポート
Yuris:フレーム及び部品サポート
drop8:ウエアサポート
重力技研 /gravitylab:技術サポート
BodyArchitect【ボディーアーキテクト】:フィジカルサポート
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