2018 CJ ダウンヒル 第2戦 富士見パノラマレースレポート

大会名:クプ・ドゥ・ジャポン 第二戦
日時:2018年 5月26日
開催地 :長野県富士見パノラマリゾート
天気:晴れ
結果:予選35位:予選落ち

【今年のテーマ】
・全戦予選通過
・決勝を攻めて走る(予選よりタイムアップする)

【今レースのテーマ】
・春富士見の路面コンディションに対応する
・手に入れつつあるスピード感を、レースで発揮する
・一番予選通過が難しい大会なので、心する

今シーズン、全戦予選通過を目指す中で、最大の難関である、富士見パノラマ大会です。館兄を含めて、多くのライダーが走り込んでいるコースは、数秒の中に何人もひしめき合う結果になる事が多く、あと少しで、予選通過を落とす可能性が大きいのです。

今週迄に、マムアンドポップスの大島さんからセッティングのアドバイスを頂いたり、青木卓也選手に引っ張って貰って、スピードのレベルを上げるトレーニングをして大会を迎えます。

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5月25日金曜日

公式の練習日です。
MTBダウンヒルは、下り坂のコースを一人ずつ走って、タイムを競うレースです。

それぞれの選手が、それぞれのバイクでそれぞれの技術を発揮して、コースを攻略します。

そのタイムを競うのです。

確かに、ライバルは選手同士なのですが、同じ勝つなら、ライバルも最高のパフォーマンスを発揮した結果に勝ちたいのです。

だから、館兄はダウンヒルレースが好きなんだと思います。

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普段からダウンヒルのコースを営業している富士見パノラマリゾートですが、レースの時は普段走れ無いセクションが設定されます。
走り慣れている分、逆にリズムが変わって難しい部分もあり、公式練習は大事な時間です。

ヘルメットに装着したシマノのカメラで撮影したコース映像を確認しながら、ラインとリズムをチェックして、又練習に向かいます。

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朝の9時から、午後3時前迄練習時間が設定されていて、52歳の館兄には、全部元気良く走っていると、明日の体力が回復出来無い可能性が大きいのです。数を走れ無い分、映像を見てイメージを作っていくのです。

そして午後3時から、予選と同じ形式で、30秒間隔でスタートして、公式にタイム計測を行うタイムドセッションです。

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なるべく回復に努めたかったので、早めに上がって出走します。それなりにちゃんと走れた感覚があったのですが、

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と、タイムは伸びませんでした。

5月26日土曜日

夜、ヘルメットのカメラで撮影した動画を確認しながら、いくつかラインの修正を考えてみました。今日の朝の試走でいくつか試してみましたが、昨日迄のラインでそのまま行くことに決定。

ペダルのひと漕ぎが、ひとつ順位を入れ替える可能性があるレースです。後輪を浮かせて、漕げるようにしたローラー台の上で、軽く回してリカバリーします。

そのあと、少しうとうとして、予選に備えます。予定した時間になったので、再びローラー台に跨り、今度はアップを行います。

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約15分間、心拍数を見ながら、身体の状態を確認して準備します。
装備を着け、ヘルメットとゴーグルを持って、準備完了。

「行って来ます」

みっちゃんに伝えて、ゴンドラへ向かいます。

山頂でゴンドラを降りると、ちょっと時間に余裕があります。パンクしないように落ち着いて、でも身体のリズムを引き出しながら、スタート地点に向かいました。

初戦の箱館山の結果が、今回のスタート順位を決めています。ですから箱館山に参加していない、館兄よりも速い選手たちが、予選では後ろから走るのです。

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多分10位くらいは平気で抜かれるので、予選を通過する為には、ゴールした時点で20位だと、かなり難しいですね。

スタートを待つ列が30秒毎に短くなり、バイクを押してスタートゲートに入ります。
今回のスタートゲートはハンドルをより掛ける事が出来ないので、左手で手すりを持って、両足の金具を、ペダルに嵌めて待ちます。

10秒前から電子音が始まり、5秒前からスタート出来ます。5秒前のブザーと共に左手をハンドルバーに戻し、右手で引いていた前ブレーキを解放。左足に体重を乗せながら、右足を引き上げ、スタート。

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直後に左ターン。深めの轍にタイヤのグリップを預けて、加速気味に飛び出して、登り返しを少し左から、引き上げます。接地した瞬間に前後のブレーキをかけ、更に右に向けながら、落ち込みます。

バイクを左へ倒し込み、向きを変えます。少しバイクが倒し切れていない感じがするので、心しました。

水切りを浮かせて高速セクション。

何度も何度も青木選手の後ろを走らせて貰って、やっと手に入れ始めたスピード感と、リズム。今、出来る最大限の事をして2つの高速左コーナーを抜けました。

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登り返しから、落ち込み。フラット区間を漕ぎ抜けてテーブルトップジャンプ。太田選手の様なスクラブは出来ないので、飛び出す瞬間に、ペダルに加重、マニュアル気味に高さを抑えます。

次のコブは物凄く飛んでしまうので、全力で突っ込みながら、プレジャンプ。上に持ち上げられる力を、少しでも減らします。

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それでもぶっ飛ばされて、凄い反動を食らいながら、リフト脇の新設区間へ進入。新設とは言え、ここのところのレースの度に使われているので、路面はしっかりしています。

ただ、朝の試走で少し濡れていて滑り気味だっので、一番速い左からの進入ではなくて、真ん中から飛び込んで、S字に向きを変えて、なるべく右から飛び降ります。
今回の予選で、ここだけは左からのラインを選ぶべきだったか、後悔があります。

常設区間ですが、濡れていて、滑るので、いつもより浮かせ気味に走り抜けます。この先がはじめてのラインで、何度かミスしたので、最大限に集中して進入。ペースが上がっていて、暴れたものの、なんとか予定通り通過。

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今回も大きなキャニオンジャンプは諦めました。

左から迂回して、進入。跳ね上げられて、肝を冷やしましたが、なんとか収まって、通過。常設区間をショートカットするように、設定された区間です。新設と路面が変化するので、何度も滑ってバイクが暴れます。みっちゃんと練習してきたライディングポジションにいる事を、全身の神経で感じながら、バイクを信じてブレーキを解放します。

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Aダッシュの入り口をちょっと落ち着いて落ち込み、向きを変え、木の橋の上では少しでもペダルを回します。

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ロックセクションも、「目をつぶってブレーキを離す」つもりで(目は開けてますよ)、突っ込みました。多分、館兄人生最速のロックセクションだったはずです。

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青木選手に何度も見本を見せてもらったロック出口の切り株も跳ねあげられる事無く通過。

Aダッシュの出口はコントロールを失いかけましたけど、ラッキーで無事通過。ゲレンデに貼られたコーステープを、左右いっぱいに使いながら、ゴールへ。

「2分38秒469、暫定23位」

アナウンスを聞きながら、がっかりです。でも、まだ可能性はあるので、ゴール前で予選を見ているみっちゃんに

「戻って、準備するね」

と伝えて、ブースに戻り、ローラー台でリカバリーします。

「どうせなら、予選通過ギリギリの30位で通って、ホットシートに座りたいなあ」

などと思っていました。実は、館兄、まだ一度もホットシートに座った事が無いんです。

ですが、しばらくしてみっちゃんが帰ってきて、

「多分35位くらい」

と教えてくれました。

予選落ちです。

一人の選手が、パンクでゴールしていないので、正式なリザルトがまだ発表されていないそうです。それでも、5位も順位が変わる事は無いので、予選落ちは決定です。

決勝の為に行っていた事をやめて、片付けに入ります。

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でも、青木選手、太田選手は決勝に進出したので、その為に必要な手伝いをブースで行います。

みっちゃんの最終チェックを終えて、二人を送り出すと、なんだか気が抜けてしまいました。

今、やれる事は全部やったと思います。走りに大きなミスもありませんでした。リフト脇ののラインは、左を行けばどうだったんだろう、という思いはありますが、でも、あのラインを選んだ事に後悔はありません。

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つまり、今の館兄の実力では、富士見パノラマの予選通過は出来ないという事なのです。

協力(敬称略)
MARSH 有限会社マーシュ:自転車に関する全てのサポート
takebow-tune Bikeworks:サスペンションと保守サポート
マムアンドポップス:サスペンションサポート
Yuris:フレーム及び部品サポート
drop8:ウエアサポート
重力技研 /gravitylab:技術サポート

BodyArchitect【ボディーアーキテクト】:フィジカルサポート



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ABOUTこの記事をかいた人

館兄 (たちあに)

自転車乗り。  MTBダウンヒル&エンデューロアスリート。 MTBダウンヒル世界選手権60歳クラスで世界一になることを目標に、日々を過ごす。その後、80歳までチャレンジすることを企んでいる。 2014年エンデューロワールドシリーズ40+クラス:総合13位。 2014年MTB全日本選手権ダウンヒル40代クラス全日本チャンピオン。 日本人唯一のSPINNING® マスターインストラクター。 鼻緒のトレーナーとして知られる。 焚き火評論家